スキルのライフサイクル
このドキュメントは、スキルを「作って終わり」にしないための採用・訓練・評価の運用指針をまとめる。
1. 採用(Adoption)
- 目的: どのレビュー職務を代替・補完するかを明確にする。
- 対象フェーズ: upstream / midstream / downstream のどこに置くかを決める。
- 責任境界: どの判断はスキルが行い、どこから人間へ返すかを定義する。
- 評価指標: 合格基準と不合格基準を先に決める。
追加チェックリスト
- 既存スキルと重複しないか。
- ルーブリックに既存の項目で足りるか、新項目が必要か。
- 既存の schema と整合が取れているか。
2. 訓練(Training)
- 例(examples)/ ゴールデンケース(golden cases)を用意する。
- 典型ケース / 失敗ケース / 例外ケースの3系統を揃える。
- スキルの出力フォーマットがレビュー運用に適合しているかを確認する。
3. 評価(Evaluation)
- ルーブリックに基づいてスコアリングし、合否を判定する。
- CI で自動評価を行い、劣化を検知する。
- スコアが閾値を下回った場合は即修正または人間レビューへ戻す。
評価の観測点
- 誤検知・見逃しのバランスが保たれているか。
- 指摘の具体性があり、修正につながるか。
- 影響度の説明が過不足ないか。
限界寄与を評価する
スキルが選択・実行された事実だけでは、有効性を証明できません。
same case / runtime / model / effort
├─ WITHOUT skill
└─ WITH skill
↓
paired comparison
新規スキルでは WITHOUT / WITH を比較します。既存スキルの重要変更では、旧版を baseline、変更版を candidate として比較できます。
最低限、検出結果、誤検知、critical regression を確認します。取得できる場合は、time / token / cost / human intervention も比較します。
candidate が発火していない場合や paired case が不足する場合は、INCONCLUSIVE とします。sample が不足する場合も同様です。Evidence 不足を「効果なし」と推測しません。
4. 反復運用
- 変更履歴と評価結果を保持し、改善の根拠を残す。
- トレンド悪化が見えたら、スキルを再訓練・再設計する。
- model / runtime の major update 後は、既存スキルの限界寄与を再評価する。
- 責務・prompt・routing を大きく変えた場合も再評価する。
強い基盤モデルが、以前はスキルで補っていた能力を吸収する場合があります。その場合も、モデル更新だけを理由にスキルを外しません。WITH / WITHOUT の比較で品質と安全性を維持できることを確認してから、簡素化候補として扱います。
5. ガードレール
- スキルが迷った時に返すシグナルを明示する。
- 最終判断は人間が行う前提を崩さない。
Usage != Effectivenessとして、activation と effectiveness を分離する。- model / runtime の更新を、スキル削除や安全境界緩和の許可として扱わない。