PlanGate

既存 plan→exec ワークフローとの共存・部分導入ガイド

導入先リポジトリに 既に plan→exec 系ワークフロー(独自の /plan コマンド、 承認フロー、TDD skill 等)がある場合の判断基準と部分導入パターンを示す。 「機能の二重化」を理由に導入を見送る前に、共存・部分導入の選択肢を検討する ための正本。 背景: #687(growth-lab 導入検討時、既存 ai-dev-workflow との二重化により統合を見送った実例) 関連: staged-adoption-guide.md / pages/explanation/product/when-not-to-use.md / ai/plugin-stability-and-sync.md

1. 前提: 全面導入だけが選択肢ではない

PlanGate は「統制層(ゲート・承認・状態保存)」と「実行層(Workflow / Skill / Agent)」に分離されている (workflows/README.md 参照)。既存ワークフローが plan→exec の実行層を既に持っている場合、それを置き換えず、PlanGate の 統制層(C-3/C-4 承認ゲート・レビュー観点・handoff)だけを差し込む部分 導入が可能。全面移行の検証コストを払わずに価値の一部を得られる。

2. 共存の判断マトリクス

既存ワークフローの何を残し、PlanGate の何を足すかを 3〜4 パターンで示す。

パターン 既存側を残す PlanGate 側を足す 向くケース
A. ゲートのみ併用 既存の計画フォーマット・plan コマンド全体 C-3/C-4 承認ゲートの型(三値判定・plan_hash 改竄検知の考え方)のみ 既存 plan の質は十分だが、承認プロセスが暗黙的で属人化している
B. レビュー観点のみ移植 既存の plan→exec フロー全体 review-principles.md の 5 観点 + Severity 定義、plan-review-readiness-gate.md のチェック項目 既存レビューが「読んで OK/NG」止まりで、観点・Severity が体系化されていない
C. handoff / mode 分類のみ移植 既存の計画・実装・レビュー全工程 handoff 6 要素テンプレート、mode-classification.md の 5 段階規模判定 実装は完了するが引き継ぎ資産が残らない/規模に応じた工程の重さ調整がない
D. 検証ゲートのみ補完 既存の CI・plan→exec 全体 L-0(リンター自動修正)/ V-1(受け入れ検査)相当の機械検証だけ 既存 CI は静的解析止まりで、受入基準との突合が手動

選び方の目安: 既存側の欠けている工程(承認の型がない/レビュー観点が 属人化/handoff が残らない/受入基準との機械突合がない)を特定し、その工程 だけを PlanGate から移植する。複数パターンの併用も可(例: B + C)。

3. 部分導入パス(staged-adoption-guide との接続)

staged-adoption-guide.md の Phase は「ゼロ から PlanGate を全面導入する」前提だが、共存時は以下の順で価値の高い 単位から段階採用する。各ステップは独立して止めてよい。

  1. 観点だけ輸入(コストほぼゼロ): review-principles.md の 5 観点・Severity 定義・判定基準を既存レビューのチェックリストに転記する。 PlanGate 側のフック・エージェントは一切導入しない。
  2. handoff テンプレートだけ輸入(Phase 1 相当): 既存の完了報告に docs/working/templates/handoff.md の 6 要素を足す。plan フォーマットは変更しない。
  3. 承認ゲートの型だけ輸入(Phase 2 相当): 既存承認フローに三値判定 (APPROVE / CONDITIONAL・REQUEST CHANGES / REJECT)を導入する。 EH-2/EH-3 相当のフックは既存 CI 側に自前実装してもよい(PlanGate の フック機構そのものは必須ではない)。
  4. 機械検証ゲートを補完(Phase 3 相当・任意): 既存 CI に L-0/V-1 相当の 受入基準突合を追加する場合のみ、PlanGate 本体(bin/plangate / hooks)の 部分導入を検討する。

ステップ 1〜2 は CLI・hook 配線が不要なため、CLI 未導入のリポジトリでも 着手できる(growth-lab の実例で障壁になった CLI 未導入問題を回避できる)。

4. 二重化の解消指針

既存ゲートと PlanGate ゲートが同じ工程をカバーする場合、どちらを正とする かを以下の優先順位で決める。

  1. 機械実行できる方を優先する: 人間の目視確認より、hook / CI で自動検証 できる方を正とする(誤検知は許容度合いを個別調整)。
  2. 承認境界に厳しい方を優先する: 一方が「レビュー任意」、他方が「承認 なしでは進めない」なら、後者を正とする(responsibility-classes.md の Human-owned 境界と整合させる)。
  3. 監査証跡が残る方を優先する: 承認記録・decision log が append-only で 残る方を正とする。
  4. 1〜3 で決まらない場合は、既存側を正とし PlanGate 側は導入しない (§5 参照)。両方を並走させて二重運用しない(監査対象の分裂を防ぐ)。

5. 非採用でよいもの

既存ワークフローで工程が既に足りている場合、PlanGate 側の対応機能を導入 しないという判断も正当とする。過剰導入(既に持っている機能を重ねて足す こと)は避ける。

6. 判断フロー(要約)

既存 plan→exec ワークフローがある
  ↓
欠けている工程はあるか?(承認の型/レビュー観点/handoff/機械検証)
  ├─ ない → 導入見送り(§5)。既存を正本のまま維持
  └─ ある → §2 のパターン A〜D から該当箇所のみ選択
              ↓
            §3 の順序で最小コストの単位から段階採用
              ↓
            工程が重複する箇所は §4 の優先順位で正本を一本化

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